平成18年2月27日
軽井沢町議会 議長殿
請願者住所 長野県北佐久郡軽井沢町□□□□-□□
陳情者 軽井沢(扇平)の湿地を守る会
連絡先 電話/Fax
0267-□□−□□□□
湿地生態園の設置に関する陳情書
陳情の趣旨
軽井沢にはかつては全国有数の湿地が拡がっていました。しかしその減少は著しく、数字で見ても
自然保護を謳う観光地の中で最悪の状態となっています。境新田に残り少ない湿地があります。ここ
は故 原寛東大名誉教授も指摘されたように軽井沢のハナヒョウタンボクなどをはじめとする湿地植物
の宝庫です。ここに、一企業が別荘団地の建設を計画していますが、建設が許可されるようなことにな
りますと、乾燥化が進み湿地植物は失われてしまいます。
湿地は貴重な野生動植物を育むと共に、軽井沢にあっては運搬・農耕馬の飼料や建築資材を供給
するなど、人々の生活をも支えてきました。私共の世代にこのような軽井沢と切っても切り離せない湿
地を絶滅させてしまうことは避けるべきです。そもそも当該地は、下記のように住宅別荘地には不適な
土地です。私達は、町が湿地生態園として当該地を保全するよう具体の措置を取られることを陳情い
たします。
記
a. 開発計画地は本来的に谷の底であり、豪雨時には川と化し、水害をもたらす場所である。
b. 隣接の某別荘は軟弱地盤であるため、平屋建築であるにも係わらず、大量の杭を打ち込んで地
盤を改良せざるを得なかった。当該地も同様の地盤と見るべきである。
c. 当該地の下水処理は土壌浸透方式の合併浄化槽となる。県の技術指導基準は、同型浄化槽を
設置するにあたって、「地下水位は地表下2m以深にあること」を求めているが、これを達成する
ことは不可能である。
d. 明治43年の大洪水の際、山津波が同地域を襲い集落が壊滅している。このような大災害の履歴
がある土地においては、新たな開発は避けるべきである。
e. 開発計画地は現在、遊水地として機能しているが、開発により下流の氾濫頻度が高くなる恐れが
ある。
陳情書を提出いたします。