難しい専門的な話ですが、とても重要なことです。

軽井沢(扇平)の湿地を守る会 編
 私たちが扇平にこだわる理由

 防災上の問題点
実際に2007年9月、台風9号が通過した時には
道路にまで水があふれ出ていました。

台風9号の影響について
すぐ分かる編   より詳しく分かる編(PDF)
1.地盤・地下水位の問題点
a 湿地は軟弱地盤であるのが一般的である。扇平の開発計画地に隣接している某別荘は、調査によ り地表下3〜3.5mまでが、そのままでは建築することのできないほどの軟弱地盤(N値が2〜2.5)であることが判明。
平屋建築であるにも係わらず、鋼管杭を42本打ち込み、地盤を改良せざるを得な かった。なお最長の杭は21.5mに及んだ。開発計画地も常識的には同様の地盤と見るべきであり、住宅・別荘地として問題がある。
b 開発計画地は公共下水道の計画外地域である。したがって下水処理施設は、土壌浸透方式の合併 浄化槽以外に選択の余地はない。長野県の指導基準は、同型浄化槽を設置するにあたって「地下水位は地表下2m以深にあること」を求めている。
計画地は湿地であるため地下水位は極めて高く また不透水層が地下約2mに伏在することから、地下水位低下工事を行ったとしても、この基準を達成することはほとんど不可能である。
2.山津波・洪水の問題点
a 開発計画地は、人工的な水路が脇に掘削されているものの、本来的に谷の底であり、豪雨時には川と化す場所である。
b 明治43年の大洪水の際、山津波が同地域を襲い集落が壊滅したと聞く。当時の入植者は故郷に戻 り、現在の居住者はその後、新たに転入したという。
このような大災害の履歴がある土地においては、新たな開発は避けるべきである。
c 群馬県境の2km以上に渡る稜線の西斜面(約150ha)に降った雨水は、数十本の谷を流下して、全て開発計画地に流れ込む。すなわち同地は「すり鉢状地形」の底に当たっている。いずれかの谷に崩壊が発生すれば、土砂流は必ず開発予定地を通過し、災害をもたらす恐れがある。
そもそも開発計画地背後の斜面は、岩盤の上にルーズな火山灰や軽石が載っており、軽井沢の中では崩壊が発生しやすい地質構造である。
d 開発計画地は現在、遊水地として機能しているが、開発により下流の氾濫頻度が高くなる恐れがある。
 『扇平』が住宅地になると誰が困るの・・・?
住んだあなたが困る
扇平は湿地であるために、地盤がとても軟らかいのです。
通常の工法では大切な住宅が沈下したり、傾斜したり、住めない家になってしまう!!
そうならないためには高額な基礎処理工事を覚悟しなければなりません

分譲するあなたが困る
扇平は湿地であるために、地下水位がとても高いのです。
一般的な浸透式浄化槽の設置が許可されないため、別荘・住宅を所有する方々による浄化施設の運営が必要となり、分譲者は購入者への過分な負担を依頼することになってしまいます。

許可するあなたが困る
扇平は扇状地であるために、土砂災害の危険が高いところです。
明治43年には実際に山津波が発生しており、開拓農家が流されたと言われています。
災害の危険性が高い場所に建築を許可すると、許可をした側にも重い責任が生じます。

近隣のあなたが困る
扇平は水が溜まりやすいために、遊水池の役割を果たしているところです。
そのため、台風などの大雨の際には扇平が大量の水を受け止めてくれています。
そんな遊水池を埋めてしまうと、近隣一帯が浸水に悩むことにもなりかねません。